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デジタルシネマ適合性テストプラン更新 DCSS CTP 1.3.2 => 1.3.3

デジタルシネマ上映システムの適合性試験 DCSS CTP が 1.3.2 から 1.3.3 に更新されました。

デジタルシネマ上映システムの適合性試験 DCSS CTP が 1.3.2 から 1.3.3 に更新されました。

今回の更新では、(1) 近年の上映システム一体化の流れなど、技術トレンドの変化に伴い、事実上意味のなくなった一連の項目の削除に加えて、(2) 軽微な技術項目の変更、追加、そして (3) 追補文書の一体化が行われたようです。

2023年2月8日に公開され、直ちに発効となりました。

削除されたのは、プロジェクター単体、またはサーバー単体を前提とした章立て丸ごととこれに関連する項目すべてのようです。

これによりプロジェクター部とサーバー部が一体化された『上映システム』のみが評価対象となりそうです。

デジタルシネマ発足当初は一社しかこのような構成になっていませんでしたが、少なくとも論理的な機器構成として最早両者を分離する意味は無くなったということかと思います。

HDRや直視型上映システムに関する評価は含まれていません。また、字幕関連の評価にも変更はない模様です。

関連情報:

作成者: Yoshihisa Gonno

デジタルシネマ黎明期の2005年から国内メーカーで初のデジタルシネマ上映システムの開発をリード。その当初からハリウッド周辺の技術関係者との交流を深め、今日のシネマ技術の枠組みづくりに唯一の日本人技術者として参画。
2007年から5年間、後発メーカーのハンディキャップを覆すべく米国に赴任。シネマ運用に関わるあらゆる技術課題について、関係各社と議論、調整を重ねながら、自社システムの完成度を高め、業界内での確固たる地位を確立。
2015年からは技術コンサルタントとして独立。ハリウッドシネマ業界との交流を続けながら国内のシネマ技術の向上に向けた活動を続けている。
2018年から日本人唯一の ICTA(国際シネマ技術協会)会員。
プライベートでも「シネマ」をこよなく愛し、これまでのシネマ観賞(劇場での映画観賞)回数は1500回を優に超える。