DCI から最新版のデジタルシネマシステム仕様 (DCSS 1.4.4) が公開されました。昨夏公開された DCSS 1.4.3 からの微修正となります。[オリジナルへのリンク]
主な変更点
- CPLの電子署名に使用されているデジタル証明書が上映時に期限切れになっていても、署名を行った時点で有効であったなら上映を許可する。
論理的に考えて、過去のある時点で有効な電子署名が付与されたDCPが、数年後に同一性を検証できなくなる筈もないので、合理的な仕様の明確化といえるでしょう。これで何十年後でも同じDCPを安心して使用できる仕組みが提供できることになります。
- シネマサーバーの容量に対する必須要求を推奨に緩和する。
元々必須とされていた容量自体が、『本編映画三作品分と付随する予告編が入るサイズ』としてざっくりと余裕を持って見積もられていたため、必須要求とするには厳密性に欠けており、実用上不足がなければ問題なかろうという判断になったのでしょうか。
いずれも合理的な仕様の明確化と考えられますが、現在劇場にある上映機器がこの考え方に合致した設計になってとは限りませんので個別に注意が必要です。