デジタルシネマ名前付け規則は、すべての映画会社(スタジオ)各社からの作品が同じ規則に従って名前付けがなされてこそ、初めて劇場でうまく機能します。スタジオが名前付け規則に正確に従うことで、劇場のシステム上でDCPの情報が混沌とする状況を無くし、必要とするDCPを速やかに見付けるのに役立ちます。
DCNC(デジタルシネマ名前付け規則)は業界内の慣習であって標準規格ではありません。意図を明確にするために、ある規則を破る人もいるでしょう。このウェブサイトで規則から逸脱する実例をご覧ください。
- DCP名はいくつかの項目(フィールド)と補助項目(サブフィールド)に分割されます。各項目の間はアンダースコア(
_
)で区切られます。例:MovieTitle_FTR
など - 一つの項目内では、補助項目をハイフン(
-
)で区切ることができます。例:TLR-1-2D
- デジタルシネマシステムの中にはDCP名の項目の順番に依存して処理するものもあるので、使わない項目があっても省略してはなりません。
- 一方、ハイフンで区切られた補助項目は必要がないものは省略することができます。
- 例として、予告編DCPの中に作品の分類の項目
TLR-1-3D-4fl
があった場合、もし4fl以外のものがなければ-4fl
を省略することができます。 - 作品名にいくつかの単語が含まれる場合、個々の単語の頭文字を大文字にして一つの文字列を作ります。例えば、 “Movie Title” は
MovieTitle
となります。 - 作品名の単語をハイフンやアンダースコアで区切るのはやめましょう。:
Movie-Title
やMovie_Title
は誤りです。使用するシステムによっては問題を起こす危険性があります。
CPLの内部 (SMPTE DCP版)
DCPの作品名は//ContentTitleText
に表記されています。(歴史的にここにはデジタルシネマ名前付け規則の文字列を入れます。)
<CompositionPlaylist xmlns="http://www.smpte-ra.org/schemas/429-7/2006/CPL">
...
<ContentTitleText>AliceWonder_FTR-1_S_EN-LAS_US-13_51_2K_DI_20060607_TDC_OV</ContentTitleText>
...
</CompositionMetadataAsset>
一方、作品名は//Reel[1]//FullContentTitleText
にも表記することができます。
<CompositionMetadataAsset xmlns="http://www.smpte-ra.org/schemas/429-16/2014/CPL-Metadata">
...
<FullContentTitleText language="en">Alice In Wonderland</FullContentTitleText>
...
</CompositionMetadataAsset>
追記:
ContentTitleText
には作品名に加えて各種技術情報が含まれるのに対して、FullContentTitleText
には実際の作品名だけが含まれます。(言語属性language="en"
はオプション)
日本語訳に関するお問い合わせ: contact@cinematechnology.jp