日本国内の状況はまだまだ厳しいものがありますが、米国では今年こそはという意気込みで開催に向けた準備が進んでいるようです。
日本ではハリウッド大作の公開がほぼ絶たれた状態で、辛うじて劇場の営業が続けられてきましたが、米国では丸1年以上ほぼ完全に劇場が閉鎖されていました。
しかし、日本よりも遥かに速やかにワクチン接種が広まり、6月に入って急速に楽観ムードが広まってきたようで、全米各地で映画館の営業が再開されてきたようです。
大手スタジオのバックアップ
そんな中、いまだ不透明であった CinemaCon の主力スポンサーとしてハリウッド主要5社に MGM/UA、Focus、Lionsgate を加えた8スタジオが正式に名乗りをあげ、憔悴した映画館業界を盛り上げようとする動きが出てきました。
一昨年は参加していた AmazonStudio は姿を消していますが、傘下に収めた老舗 MGM を前面に出しての参加ということになるようです。
加えて、最新のスケジュールによると NEON も参加するようで、スタジオからの新作情報としては十分な内容が期待できそうです。
トレードショーの入りは?
とはいえ、肝心のトレードショーの出展枠の方はかなり不安が残る状況のようです。
出展ブースの方は例年に比べて3割程度は縮小されているようで、さらに十分な距離を保つように出展数も減っているようです。
主要上映機器メーカーの出展も Christie、NEC、Dolby、GDC が大きくブースを確保しているものの、Barco/Cinionic の姿は見えず、昨年アウトブレイクの中、事実上の撤退が囁かれた Sony の姿もありません。
コロナ禍で憔悴した劇場業界に新規投資を呼び込むような新商品をアピールするのも難しい状況のようです。
来場者の見通しは?
業界内の声を聞いていると、ワクチン接種が進み、国内移動がほぼ日常に戻りつつある米国内でも例年ほどの参加者になるとは考えにくそうです。
隣国カナダからでも参加は難しそうという声も聞き、欧州やオセアニア地域からもほぼ無理、そして最もワクチン接種が遅れている日本からの参加は想像するのも難しそうです。
とはいえ、このような状況でも Tokyo2020 も開催されるようなので、その後どのような事態になるか引き続き注視しておきたいと思います。