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映画館の抗菌対応

緊急事態宣言が全国的に解除され、首都圏の映画館でも営業再開に向けた準備に余念がないことかと思いますが、観客として気になるのは上映作品のラインナップもさることながら、映画館の衛生対応の状況かと思います。そんな中で、映画館の抗菌処理を積極的に準備を進めてくれている動きもありますのでご紹介します。

参考情報

これまで映画館の営業再開に向けた施策としてお知らせしてきた中では大きく触れられていなかったのが抗菌処理です。

映画館を『キノシールド』で丸ごと抗菌化

映画館の施工からグループ会社で執り行うキノシネマならではの取り組みですが、キャッチーなネーミングで映画館の抗菌化をアピールしているようです。

家庭用日用品でも抗菌加工という表示を目にすることも多いですが、不特定多数が接触する可能性の高い公共施設の各所に対しても処理を施しておくことで、不意な感染の機会を減らすことが期待されます。

処理の対象は館内全て 〜座席(座面・ひじ掛け)、劇場扉、トイレ、床、手すり、カウンター等〜 ということですが、各種日用品でも目にすることの多い酸化チタン(光触媒 TiO2)、銀イオン(Ag+)、可視光ゾル(Pt)などを組み合わて処理を行っているようです。

除菌消毒にはやはり日用品でも目にする塩素系薬剤及びアルコール剤、除菌洗浄剤等を使用し、除菌剤の空間噴霧、高頻度接触箇所の拭き上げ作業、除菌消毒作業を組み合わせることで処理効果を高めているようです。

キノシネマ以外でも同様の対策を講じている映画館も多い筈ですが、来場客に対して少しでも安心感を与えるためにも積極的にホームページ上で情報提供する努力には好感が持てますね。

衛生観念が不可欠

一方、これらの抗菌除菌対策は完全万能ではありません。感染を防ぐ上で最も重要なのは施設を使用する一人ひとりの人間の衛生観念とそれに基づく節度ある行動です。

これから待ちに待った上映再開が広まることが期待されますが、映画館から感染を広めてしまうことのないように心掛けながらシネマ鑑賞を楽しみたいと思います。

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映画館営業再開への準備

米国では感染再拡大が懸念されながらも、映画館など各種娯楽施設の営業再開に向けた動きが活発化しています。そんな中で劇場オーナーにも具体的な対策の準備を進めているところもありますのでご紹介します。

参考情報

EVO Entertainment Group

米国テキサス州オースティンを拠点に5年前に設立したばかりの若い会社ですが、郊外7ヶ所の施設で合計57スクリーンの映画館を運営するだけでなく、ボーリング場、レストラン、ライブ音楽など、多角的な家族向けの娯楽を提供しているのが特徴です。

テキサス州では4月30日より外出規制が緩和されるのに伴い、EVOの各施設も5月4日より段階的に営業を再開する準備を進めています。

営業再開に際しては、訪れる人々に対していかに安心感を与えられるかという点を重要視し、ホームページには極めて具体的でわかりやすい実行計画を準備していることが説明されています。

この施策は他の劇場チェーンでも参考にしてもらえるように公開されています。

従業員に対するルールの徹底

先ず営業再開の大前提として従業員に対して以下のことを徹底させます。

  • 一時間毎の手洗いを徹底
  • 頻繁に触れるところを30分毎に消毒
  • 疾病管理局等が推奨する十分な距離をあけて作業をする習慣
  • 何らかの症状が出た場合は出勤しないこと(就業補償付き)
  • 疾病管理局等が推奨する防護具の使用、着用の徹底

段階的な制限の緩和

実際の制限緩和に際しては三つの段階に分けた施策が考えられています。

第一段階
  • 従業員だけでなく来場客の体温も測定し、38℃以上の来場者の入館を拒否
  • 従業員と来場客とも過去二週間に疑わしい症状が無かったことを口頭で確認
  • マスクの着用(持たない来場客には無料配布)、従業員はゴム手袋の着用
  • チケット販売はオンライン(サービス料免除)推奨、劇場では無人キオスクのみ、現金不可
  • 座席制限:
    • 定員の25%に制限
    • 1列おきに座席を指定
    • グループ間は2席以上空ける
    • 1グループは5人まで
  • 売店、飲食にも各種制限、現金は全面不可
第二段階
  • 従業員の体温測定
  • 従業員の過去二週間の無症状の確認
  • 従業員のマスク着用、希望する来場客には無料配布、従業員のゴム手袋着用
  • チケット販売はオンライン(サービス料免除)推奨、窓口はひとつおき、現金不可、床には間隔を示すサイン
  • 座席制限:
    • 定員の50%に制限
    • 前後が重ならないように指定
    • グループ間は1席以上空ける
    • 1グループは8人まで
  • 売店、飲食にも各種制限、現金は全面不可
第三段階
  • 従業員の過去二週間の無症状の確認
  • 従業員のゴム手袋の着用
  • チケット販売:現金可、床には間隔を示すサイン
  • 座席制限:
    • 定員の75%に制限
    • グループ間は1席空ける
    • 1グループは10人まで
  • 売店、飲食の制限は概ね解除、現金可

技術的に運用できるのか?

更に詳細も規定されていますが、細かいルールを実際に運用できるのかという疑問もあるでしょう。

例えばチケット販売の細かいルールですが、EVOが導入しているチケットシステム(Vista)には上記のルールをシステムに実装済みで、それぞれのモードを切り替えるだけで対応できるようです。

観客のいないなかったこの期間に十分なテストが可能だったのかも知れません。

営業再開の際に感染再燃の温床にならないようにしっかりと準備をしておきたいものです。

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映画館休業中の今できること、今だからこそやっておきたいこと

映画館の休業を余儀なくされる中、家庭でのネットストリーミングに流れる動きもあるようですが、今だからこそ映画館の価値を高めるためにできること、やっておきたいことを考えてみます。

ネットストリーミングで良いの?

ここ数年、ネットストリーミングによる新作公開も増え、映画館を不要視するような声を聞くことが増えてきました。

確かに家庭で好きな時に気軽に観たい作品を楽しめるというというという点では映画館に勝りますが、上映品質の点では映画館には遠く及ばないことは記憶しておくべきでしょう。

残念ながら、今日のネットストリーミングのコンテンツ制作基準、家庭での上映(再生)環境では映画館向けに作られたコンテンツと映画館での上映環境には敵わないのです。

但しこう言えるのも、映画館の上映システムが最適な状態に管理維持されている場合と比較した場合です。

上映システムの調整は万全ですか?

言い換えると、適切な状態にメンテナンスされていない上映システムでは必ずしもネットストリーミングよりも高品質な上映を楽しむことができないことになります。

上映システムを導入した時にはしっかり調整されていたとしても、長期に渡って使用するにつれて、システム本来の品質で上映できなくなってしまいます。

フィルム映写機と比べて可動部分も少なくなり、IT機器の仲間のように思われがちなデジタルシネマシステムですが、経年変化は必ず起きます。

特に光学系の変化と映像の劣化は顕著で、輝度の低下、輝度ムラ、色ムラ、フォーカスのズレ、二連プロジェクターのズレ、RGBパネルのズレ、スクリーンの汚れなど、これらが組み合わさるとストリーミングの映像にも簡単に負けてしまいます。

これらは一見システムとして正常に動作しているように見えても、映像そのものの品質に顕著な劣化を招くので、これを放置して上映を続けるのは映画館としての風評にも影響を及ぼしかねません。

この機会に上映システムの再調整を!

日々の上映が立て込む日常においては、中々システムの点検調整に時間を割くことは難しいものですが、お客様がいない今こそじっくり時間をかけて調整し、システム本来の性能を取り戻した上で、自信を持ってネットストリーミングから観客を取り戻せるように備えておきたいものです。

調整内容によってはメーカーのサービスを呼ばなければ手が出せないこともありますが、先ず自分一人でもできることとして、システムの状態の確認はしておきたいものです。

取り掛かりとしてシステム内蔵の各種テストパターンで基本的なチェックをすることができますが、より複雑なテストクリップ DCP を入手して入念に異常、違和感がないかを調べます。

テストクリップの入手や評価手順に付いては Cinema Test Tools が役に立ちます。(機械翻訳による日本語ページも一応はあります。)

新技術の導入

映画館に新しい技術を導入する際には通常の上映の妨げにならないように最終上映終了後の深夜から翌朝初回上映開始までの作業が勝負です。

しかし、全館休館の今なら日中の時間を使って存分にテストできるでしょう。今このタイミングを逃す手はありません。

視聴覚に障害のある方への上映補助システムなど、日本の劇場では殆ど導入されていないシステムの導入を試みるなど、できることは色々ありそうです。

SMPTE DCP への準備確認

新技術への対応として誰もが避けて通れないのがデジタルシネマパッケージの標準フォーマットである SMPTE DCP への準備です。

現在日本の映画館では没入型音響システムを採用した一部の上映を除き、デジタルシネマの初期から使われている暫定フォーマット Interop DCP が使用され続けています。

北米では10年ほど前から SMPTE DCP の市場導入テストが始まり、5年ほど前には9割程度の映画館が SMPTE DCP への対応を完了しました。

世界的にも SMPTE DCP への移行が着実に進む中、日本では未だ本格的な移行に向けた筋道が見えない状況にあります。

DCI 準拠の上映システムであれば基本的には SMPTE DCP への対応は可能な筈ですが、システム上の設定変更が必要な場合もあり、最悪の場合、機材の変更が必要になることもあり得るため、可能な限り早期の対応確認をしておきたいところです。

一言で SMPTE DCP と言っても様々な設定やオプションなど自由度が高いため、すべての規格に対応できている上映システムはありません。

市場に導入されているのは特定のプロファイルに則ったパッケージですが、これは DCI の基準と同等ではないため、DCI 準拠の上映システムというだけでは安心することはできないのです。

市場導入されている SMPTE DCP のプロファイルは ISDCF において管理されており、https://www.isdcf.com/site/test-content/ からテストクリップを入手することができます。

こちらは英語版しかありませんが、この休館中の時間を将来への備えとして有効活用して頂ければ幸いです。

ご質問などありましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。

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新型コロナウイルスによる影響、AMC 破産手続きの可能性

世界的に明るい話題が出てこない映画業界ですが、米国最大手の映画館チェーン AMC Theatres が破産手続きに向けた検討に入った模様です。

関連報道:

AMC Theatres (American Multi-Cinema) といえば 2016 年に Carmike Cinemas を取得した結果、Regal Cinemas を抜いて全米最大の映画館チェーンとなったのが記憶に新しいところです。

北米ではほぼ独占的に Dolby Cinema を展開するなど、新技術の導入においても積極的でしたが、新型コロナウイルスの影響で全米 630 の劇場の休館を余儀なくされています。

経営陣としては6月中には再開に漕ぎ着けたいと意欲を示しているようですが、殆どの劇場が再開の見通しの立たないショッピングモールにある上に、大きな興行収入を見込むことのできる大型作品が軒並み公開延期となっており、未だ経営の先行きが読めない中で、今後の対応についての助言を得るために破産手続きの専門家を雇い入れた模様です。

まだ確定的ではありませんが、映画館チェーンとして何らかの再編成は避けられないだろうと見られています。

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新型コロナウイルスによる影響、長期休業後のシステム再稼働への備え

漸く首都圏他、大都市圏を対象とした緊急事態宣言が発効し、対象地域の映画館はほぼ全館長期休業を余儀なくされることになりそうです。

シネマ業界に与える影響は各国と同様に甚大なものになることが懸念されますが、業界団体が先導する欧米諸国とは異なり、国内のシネマ業界に対する具体的な救済措置が見えないままでの全面休業になりそうなのは心苦しい限りです。

経営面での懸念もさることながら、前回触れた上映システムの再稼働に対する備えも真面目に取り組んでおく必要がありそうです。

通常の使用下では問題なく連携して動作していても、長期間電源から切断された状態から再起動する際には、設置時と同じような注意や作業を要することもあります。

デジタル家電の電源を入れるのとは訳が違うのです。

感染騒動が治り映画館を再オープンできることになっても、最悪の場合、上映システムが正常に動作しないという事態が懸念されます。

起きてしまうとかなり厄介なのはセキュリティーモジュールの電池切れで、この内蔵時計が初期化されてしまうと、顧客自身の手で正常動作に復帰させることはできなくなってしまいます。

新型コロナウイルスによる影響、続報」から抜粋

これまでに各地の業界コミュニティ、メーカー各社から公開されている注意事項へのリンクが ISDCF の関連ページにまとめられていますので、以下に転記しておきます。(残念ながらすべて英語での資料となります。)

業界コミュニティーがまとめたリンク集
メーカー各社から提供された資料

以上は各社から自発的に提供された情報ですが、これらに含まれていないメーカーに関しては個別に事前に問い合わせおく必要がありそうです。

特に中小の劇場様方が一日も早く無事再稼働されることを願ってやみません。

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新型コロナウイルスによる影響、続報

都内での経路不明の感染拡大に伴い、この週末は首都圏の多くの劇場で上映が休止されることになりそうです。一方、海外でも様々な動きが続いているようなので、順次取り上げたいと思います。

米国上院の高速対応

先週 NATO から提出された救済措置の要望に応えて、満額回答ではないかと思われる内容が米国上院の超党派の合意として発表されました。詳細は今後詰めるとしながらも、

  • 休館中の固定費支払いのために劇場や関連事業者に 4540億ドル(約50兆円)の融資を保証する。
  • 大多数の劇場所有者が該当することになる中小企業支援プログラムを拡張し、一部項目に関しては返済免除の融資を行う。
  • 給与税の繰り延べ、事業損失の繰り越しを認める条文追加、優良資産に関する条文修正。
  • 休業中の雇用継続や売り上げ喪失を配慮した税額控除。
  • 最大4ヶ月までの労働者の雇用保険の延長と拡大(支給額の増額、パートタイム従業員への適用も含む)。
  • 労働者に対する税額控除の拡大。

というかなり具体的な内容となっています。

たった1週間でここまでの回答が得られるのは、政治家からもシネマ業界が重要視されていることの証でしょうか。

長期休業後の上映システム再稼働

長期間上映システムを停止させた後の再稼働に関して、業界内では休館騒ぎが始まった当初から懸念が挙げられていました。

デジタルシネマの上映システムは多くの場合、様々なメーカーの機材が様々なインターフェースで接続された組込みコンピュータの複合体で構成されています。

通常の使用下では問題なく連携して動作していても、長期間電源から切断された状態から再起動する際には、設置時と同じような注意や作業を要することもあります。

デジタル家電の電源を入れるのとは訳が違うのです。

感染騒動が治り映画館を再オープンできることになっても、最悪の場合、上映システムが正常に動作しないという事態が懸念されます。

起きてしまうとかなり厄介なのはセキュリティーモジュールの電池切れで、この内蔵時計が初期化されてしまうと、顧客自身の手で正常動作に復帰させることはできなくなってしまいます。

このような状況に陥らなくても、少しでも問題を回避できるように、欧米市場のいくつかの業界団体(UNIC、ISDCF など)やメーカー各社からは注意書や手順書のようなものが提供され、中小の劇場でも最低限の対応ができるように配慮が進められています。

しかし、このような資料を公開していないメーカーもあり、さらに日本市場向けにはまとまった情報が公開されていないという状況です。

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新型コロナウイルスによる影響

新型コロナウイルスの感染拡大により既に世界中の経済に影響が出ていますが、シネマ業界も例外ではありません。業界内での動きについて記しておきたいと思います。

世界各地で閉鎖される映画館

当初感染が確認された中国では早くからすべての映画館が閉鎖されましたが、ここに来て感染拡大に歯止めが掛かったことから、一部の劇場で営業が再開されてきたようです。

感染拡大が緩やかな日本では注意喚起や一部での入場制限は行われているものの、現在でも完全閉鎖されている劇場はないようですが、爆発的な感染拡大に対する警戒が叫ばれている中で、安心できる状況にはなさそうです。

感染拡大が治まらない欧米諸国の状況は深刻で、殆どの映画館が閉鎖されています。

米国では NATO(読み:“ネイトー”、全米劇場所有者協会)が米国議会と政府に対して、劇場経営と15万人の劇場従業員の生活を支援するための施策(固定費軽減のための融資保証、従業員に対する税制優遇、閉鎖に関わる費用の軽減、劇場再稼働時に損失回収するための税制優遇)を要求し、また NATO 自身も積立金100万ドルを職を失った劇場従業員のために支出するとのことです。

一方、欧州では UNIC(読み:“ユーニック”、欧州シネマ業界連合)が各国の政府に対して、欧州は『シネマ』誕生の地であり、その文化的な価値を守り続けるべきという信念のもと、このシネマ業界がこれまでに経験したことのない困難を乗り越えるために、今後数ヶ月に渡り可能な限りの支援を行うように要請しました。

ドライブインシアターの復権?

映画館のように閉鎖された空間に不特定多数が密集することで感染拡大のリスクが高くなるのであれば、特定少数毎に隔離された自動車内で映画鑑賞を楽しめるドライブインシアターなら安全だろうということで、一部のドライブインシアターを見直す動きもあるようです。

ただ、現在使用可能な設備は品質・スクリーン数ともに限られており、現行の映画館の収益を置き換えるには程遠いと言わざるを得ません。

新たに設備を作るのであれば、昨今注目を集めている LED シネマディスプレイを使うのが良いのでは?と冗談半分に言う人もいます。

確かにドライブインシアターなら音響はカーオーディオを使用することになるので、LED シネマディスプレイの課題である音響問題を回避することは可能ですが、屋外に恒久的に設置するとなると映像品質、耐久性など解決しなければならない別の課題が噴出しそうです。

ストリーミングサービスによる家庭での映画鑑賞?

より現実的な代替方法として語られているのが、Netflix や Amazon Prime Video などのストリーミングサービスやケーブルテレビ、衛星放送を利用した家庭での映画鑑賞です。

今回の感染騒動よりかなり前からストリーミングサービス専用の公開作品も数多く作られており、将来的には映画館は要らなくなるという極論を唱える人もいます。

ただ、家庭用のテレビ画面やホームシアターシステムで楽しむことができる映像と音声はスペック上は映画館向けのものと比べると多くの点で劣っているため、高品質の映像と音声を重視するマニア層には受け入れられないでしょう。

但し、上映システムが適切に管理されていない映画館の上映品質は家庭用の上映品質に劣る場合もありますので、一概に優劣を付けるのは難しそうです。

何れにせよ、現時点で映画館での上映を置き換えるには数多くの課題がありそうです。

上映作品がなくなる?

日本ではまだ深刻には受け止められていないかも知れませんが、世界的な上映機会の消失に伴い、新作大型作品の公開を半年程度延期する計画が伝えられています。

一部作品は家庭へのストリーミング配信での公開も予定されているようですが、この流れは劇場経営にとって何の助けにもならないのは明らかです。

さらに深刻な懸念として、現在製作中の作品やこれから製作が予定されている多くの作品で公開予定の見直しが迫られており、長期的に大型の娯楽作品など上映作品が不足することを懸念する声もあるようです。

業界慣習的に日本国内で海外作品が公開されるのは世界的にみて遅いのが通常で、多くの国々でほぼ同時に公開される作品でも日本で公開されるのは3ヶ月遅れというのが珍しくありません。(勿論一部の作品は除きます。)

現在公開されているハリウッド系の作品の多くは米国では昨年に公開されたもので、まだ日本での新作公開予定に影響が出ていないように見えます。

しかし、現在の状況が長引くと、欧米の新作映画が届かないという状況になりかねないことも頭の片隅に記憶しておくべきかも知れません。